西洋占星術

▼西洋占星術(せいようせんせいじゅつ)

西洋占星術とは、西洋で発展した占星術でもあり、その起源は古代バビロニア(紀元前二千年ごろ)にまでさかのぼれます。
天体の運行から物事の吉凶を判断する占術でもあり、古くは国家の盛衰を判断する基準とされていたものになります。現代では国家の盛衰や社会的な事象を判断する占星術をマンデン占星術と呼びます。

占星術は、天体が地球や人類に及ぼす影響を研究する学問でもあり、占星学とも呼ばれ長い歴史を経て体系化されてきたものでもあります。
現代でも研究は盛んであり、様々な手法により、天体の地球や人類への影響を研究しています。
科学技術の進歩と共に、様々な新しい天体などが発見され、その都度、その天体の影響の現れ方などが議論されています。

古代では、視認できた天体のみでの考察が主流でしたが、科学技術と天文学の進歩により、新しい天体が次々と発見されています。
その発見と共に占星術や天文学の歴史は動き、様々な研究結果や論文から、占星術への影響やその天体の意味合いが確立されていくことになります。
長い歴史と、多くの占星術家の研究と議論を経て、体系化されているのが現代の占星術でもあります。

現代の占星術、そしてここでの西洋占星術は、基本太陽系の10天体を主軸にし、一部の小惑星と感受点、主要な恒星を用いて鑑定をしていきます。
太陽系の10天体とは「月 太陽 水星 金星 火星 木星 土星 天王星 海王星 冥王星」の10天体になります。
小惑星と感受点とは「セレス パラス ジュノー ベスタ キロン リリス ASC DSC MC IC ドラゴンヘッド ドラゴンテイル バーテックス(アンチ) PoF(パート オブ フォーチュン)」などになります。
主要な恒星とは「アルデバラン レグルス アンタレス フォーマルハウト シリウス アルゴル スピカ シェアト」などになります。

西洋占星術では、考慮する天体が、どの場所に居るのか、他の天体とどのように影響し合うのかを考察します。
天体の場所を表す住所となるのが、12サインと度数になります。
12サインとは黄道12宮を元に、天体の場所を360度表記にしたものになります。
1サイン30度ずつの12サインで360度を表すものになります。
占星術では、0度にあたるのが春分点でもあり、牡羊の0度になります。
実際の12星座の場所とは若干度数がずれますが、占星術では分かりやすく天体の場所を表すため、30度ずつの均等に分けて表記されています。

他の天体との影響を考慮するのは、上記の天体同士の黄道12宮上の場所を基準に、どのような角度を形成(アスペクト)しているのかを考慮します。
天体同士がどのようなアスペクトを形成しているかによって、その天体の象意の吉凶が別れることになります。
アスペクトは基本、その天体同士が表す事象の結果を表すものであり、良い角度であれば結果は良く、悪い角度であれば結果が悪いとされます。
しかし、天体によっては良い角度でも、アスペクトを形成することで問題を生じることもあり、悪い角度でもチャンスがあると判断することもあります。

この他にも12ハウスと呼ばれる、360度を分割する手法があります。
東の地平線をアセンダント(ASC)とし、その反対側の西の地平線をディセンダント(DSC)、天頂をMC(エムシー)、その反対側をIC(アイシー)と呼びます。
12ハウスの分割法は様々な手法がありますが、ここでは太陽の通過時間を基準とするプラシーダス分割法を用いて鑑定をしています。

このように、天体が対象者に対してどのような影響をもたらすのかを考察することで、その人の性格や運勢、人生の傾向を確認することができます。
西洋占星術では、人が生まれた生年月日時を元に、その人がどのような星の元に生まれ、どのような性格であり、どのような人生になるのかを考察することができます。
自分自身の人生の傾向や向き不向き、良い時期や悪い時期だけではなく、どのような人との縁が強いのか、悪縁はどのような人なのかを知ることもできます。
どのような人と結婚し、どのような家庭を築くのか、結婚に向いているのか否か、お金や子供との縁や資格や適性からの適職は何か、転職はどのようなものなのかを掘り下げることができます。

占星術の基本的な活用法を元に、気になる人の性格や運勢を把握することもできますし、その人と自分自身の相性を知ることもできます。
結婚する縁があるのかどうか、相手がそもそも結婚に向く人なのかどうかなどを確認することができます。
場合によっては、結婚後の家庭状況や、互いの両親の関係性、干渉の有無や将来性などを確認することもできます。
占星術で考慮する天体には、「年齢域」というのもあり、どの年齢でどのような人生や運勢になるのかを知ることできます。
将来の運勢の盛衰を知ることもでき、自分や対称となる人の将来性を看破していくこともできます。

上記のように、西洋占星術は、生年月日時を元に、その人の持つ運勢や傾向を掘り下げていくことができる手法であります。
出生時間が分からなくとも、ある程度はその人のことを考察することはできますが、生年月日が分からない人のことを鑑定することはできません。
また、生年月日が間違っていると、まったくの別人となってしまうこともありますので注意が必要です。
西洋占星術は上記のような特性を持つため、人の深層心理や潜在意識、具体的な将来などを映像化するにはむかず、基本的な性格や運勢を把握するという点が重要になります。
生年月日時から、その人の性格や運勢を把握し、どのような人生傾向にあるのか、どのような対応をする事が大事なのかを掘り下げるというような流れで活用します。

実際の鑑定時には、西洋占星術で、自分のポテンシャルを把握して、具体的にどのような将来になるのかをタロット占いなどで判断します。
ホラリー占星術と呼ばれる西洋占星術の手法で、占星術の卜術的な活用法もあります。
実際の鑑定時には、その人の天体の状況を事前に確認し、鑑定時に考慮して結果を出すといった感じで活用しています。
水星や金星、火星の逆行時では、それぞれの意味合いに合わせて鑑定結果に意味合いを考慮していくこと、月の状態やボイドの有無によって鑑定結果を考慮することなどもあります。

このように、西洋占星術は鑑定していく際の基本的な部分として非常に重要な要素を占めているものであり、タロット占いの結果などの背景にもなっていきます。
西洋占星術とタロット占いなどを組み合わせていくと、実に様々な状況を看破することもできますし、未来の状況がどのようになるのかを具体的に掘り下げることもできます。
鑑定の際には、少なくとも自分自身の出生時間の確認などが推奨されます。

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